背伸びして、キス



「求めてるもの、それは何もしなくていい休日だな」





――――――は?


突然降ってきた声。
ギョッとして顔をあげると、顔色の悪い男の人。

な、何。
不審者?



「ふ、不審者ですか」

「し、失礼だな。どっちかっていうとお前の方が補導される方だろ。こんな時間に」





男の人はムッとした表情を浮かべ私を睨みつける。
よれっとしたスーツ姿で、コンビニから出てきたらしいその人。
背の高そうに見え、すらっと高身長。

顔も、まぁ整っているように見えるし。
そこだけ見たらイケメン、なんだろうけど。

眉間に寄せられた皺。



・・・こわ。





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