生徒会長と私の秘密 ~愛を誓う

ん?… 

ゴットン!

「痛っ…」

ベットから落ち目を覚ますと私のベットを占領する毛むくじゃらが寝ていた。

嘘っ!?

昨夜は翼と晩くまで話していて自分の部屋に戻る頃には皆んな寝ていて、私のベットは何も変わっていなかった。

何考えてるのよ!?

この毛むくじゃらには何も罪は無いが思わず叩いてしまった。

「ゴメン? 君は悪くないよね?」

着替えをすませキッチンに行くと美智さんとお母さんが仲良く朝食の支度をしていた。

「あら、亜美お早う?」「亜美ちゃんお早う!」

お母さんと、美智さんは私に気付き声を掛けてくれる。

「お早うございます…」

私はキッチンからダイニングテーブルへと出来上った物を運ぶ。

運び終わる頃には皆んなが起きて来て揃って朝食を食べる。

「亜美、サンタさんは来たかい?」

パパから毎年言われるこの言葉。

何がサンタサンよ!?

仕方なくモコちゃんの友達が欲しいと言ったけどあんなに大きなクマのヌイグルミが欲しいなんて言ってない!

「ええ、インフルエンザは治ったみたいね!?」

冷ややかな目をパパに向け冷たく言う私。

私とパパの会話に美智さんと翼は揃って「「インフルエンザ??」」と言う。

芳人さんはパパ達を見送りに来ていたので私達の会話を知っている。

その芳人さんが美智さんと翼に笑いを堪えながら説明をする。

「あら?サンタサン、インフルエンザだったの大変だったわね?」と美智さんは笑う。

そりゃー笑うよね?…

そしてとどめは一史の言葉だ。

「父さん、サンタさんじゃ無くて、あのクマは自分で飛行機に乗ってイタリアから来たんだろ?ビジネスクラスで!」

「はぁ!?ビジネスクラスってどういう事?あんなに大きな荷物は機内に持ち込めないでしょ!?」

「それを頼み込んでやったんだよね?一人分の料金を払うからって!まぁたまたま席が空いてたから出来たんだけど?ちゃんとシートベルトして大人しく座って居たよ!」

呆れて言葉が出て来ない。

翼も固まってる。





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