私たち暴走族と名乗ってもいいですか?(下)

「ただいま!」

「え?」

「秋奈?」

 玄関のドアが開くと同時に姉ちゃんの声が聞こえてくる。

 え、志季行ったんじゃなかったのか…?まだ5時だし、どういうことだ?

 バタバタ廊下走る音が聞こえて、リビングのドアが開け放たれる。

 息切れした姉ちゃんがリビングに飛び込んできた。

「あ、春ちゃん!」

「え、な…なに!?」

 一切怖がらないで詰め寄ってきた姉ちゃんに思わず後ずさりする。

 そう言えば最近普通だよな姉ちゃん。それはいいけど、なんだ…?

「おじいちゃんにいらない木刀貰ってたよね」

「え?あ、あるけど…」

 道場やってるじいちゃんが使わないからって確かに大量にもらったけど…。

 って、げ、母ちゃんの目が光ってる。やばい、母ちゃんに言ったらヤバいと思って隠してたのに!

 姉ちゃんは母ちゃんの目なんか全然見てなくて、両手を合わせてきた。

「お願い!折ろうが汚れようがどうでもいいやつ全部頂戴!」

 なんだそれ。折れても汚れてもいい奴って。確かに大量にあるけど…。

 母ちゃんの目がこえぇ!!
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