夢の続きは隣の部屋で…

運命の再会?


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「それがさ、いきなりマンション閉め出されてさ~!!」

「あら、乃里花ならやると思ったわ」

夜、仕事を終えた乃里花の母が再び引越しの手伝いにやってきた。一人暮らしに最低限必要な家具と家電は一通り揃ってはいるが、細かな日用品は母の助けがないとなにを買えばいいのか見当もつかない。

「でね、お隣さんが丁度マンションから出てきて…」

乃里花は片づけをしながら今日起こった出来事を事細かに母に話す。

「名字なんて言ったかな、そうそう沢城拓登!!あのたっくんと同じ名前なんだよ?しんじらんなーい!たっくんはもっと王子様みたいな人に似合う名前なのに~!!」

「あらっ、沢城??」

「うん、確かそう言ってた。たっくんは確か『すどう』だったよね、私『すどうのりか』になる~っ!!ってずーっと言ってたもん」

幼稚園のとき凄く仲の良かった幼馴染のたっくんは、もちろん親公認の仲。当然、乃里花の母も2人が結婚する気まんまんだったことは知っている。

そんなたっくんと同じ名前の隣人、拓登は、乃里花からしてみればたっくんと性格真逆の奴。思い出しただけでもこれからの生活が不安になる。
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