運命×GAME
「お前ら、授業はどうしたんだ」


「ごめんなさい。丸山先生の事がどうしても気になって……」


聖也はそう言い、頭を下げた。


あたしも慌てて頭を下げる。


「丸山先生の事が心配なのはわかるが、まだ授業中だ。学校へ戻りなさい」


案の定、言われてしまった。


教育者なら当然そう言うだろう。


あたしは聖也を見た。


聖也はグッと口を結び、テコでも動かないぞという雰囲気を出している。


だけど、そんな事をしたってきっと意味はない。


ここにいても丸山先生にも会えないし、だったら学校へ戻って授業を受け、単位をちゃんと取得した方が賢明だった。


あたしはそれを伝えようと口を開く。


と、その時だった。


「あら、学校の生徒さん?」


そんな声が聞こえてきてあたしたち3人は同時にそちらへ振り向いた。


そこには見知らぬ年配の女性が立っていた。


小柄で華奢なその人は目を赤くしている。
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