ぼっちな彼女と色魔な幽霊

考えすぎかと、笑いたくなった。

左側の棚やキャビネットには物品や教材が置かれていて、その上にはミロのヴィーナスみたいなカタカナの名前がついていそうなが石膏像が沢山置かれている。

イーゼルやキャンバスも反対側に立てかけられていて、油絵の中のまだら模様の肌の少女と目があった。

不気味な感じ。さっさと戻ろう。

振り返ると、ドアが閉まっていた。

あれ? ドア閉めた覚えないんだけど。

風かな? 窓開いてたっけ?

ドアノブを回そうとしたけど……開かない。

「えっ?」

あれ? 引き戸だっけ? いやそれはない。

すっかりパニックになり右や左にドアノブを回し押したり引いたりしてみたりするけど、開かない。
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