ほんとは優しい私のオオカミ ②

零の秘密

【瑠奈side】




もうこの部屋で何日たったんだろう…なんてぼーっと今日も暗い中考えていた。




私つきのメイドさん達は、あの事件からみんな外されてしまって今身の周りの世話はすべて零がこなしてくれている。あの後、私が殺さないでと懇願したからか、命は助かったみたい。




昔と比べて進歩したなあ。




きっと、昔だったら怖くて震えるしかなかった。




翔と黒狼達との思い出のおかげだ。



瑠奈「会いたいなあ…」



ぽつりと呟くと余計、孤独感が増す。



こんな時は!



ベッドの下に隠しておいた鍵をとる。



零が昼間、仕事でいないとき私はこの鍵の部屋を探すのが日課になっていた。




今日も部屋をこっそりと出て廊下を歩く。




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