ほんとは優しい私のオオカミ ②
【……】



長い長い時間だった。




たかが数ヶ月と人は言うだろうけれど、僕にとってはとても長い時間だった。






本当はあの子のそばを、ひとときも離れたくはなかったけれど…組のことだから仕方なかった。







あの子はちゃんと待っていてくれているだろうか。




はやく帰りたいなあ。






隣に座る、長髪の男に声をかける。





「ねぇ。八雲。あの子は寂しがっていないかな。」





八雲はあの子のことが嫌いみたい。


それは僕にとってはとても都合の良いこと。





もちろん、八雲は僕の思い通りの反応を示してくれる。


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