ファインダー越しの瀬川くん
そっと鞄から取り出したカメラを胸の前に抱え、窓を思い切って全開にして、寒々しい風を浴びながらレンズをグランドへ向ける。
確か今日は……野球部に行くと言っていたのを小耳に挟んだ。
スポーツ万能な瀬川は、特定の部活には所属せず、応援を要請されるたびに色んな運動部を飛び回っている。
グラウンドに散らばる同じユニフォームを着た生徒達の中で、一際楽しそうにバットを振る瀬川を探し当てると、早速ピントを合わせる。
丁度打席が回ってきたらしく、瀬川がバッターボックスに立った。
しばらくの沈黙の後、大きく振りかぶったピッチャーが放ったボールが、キャッチャーの元へと真っ直ぐ向かうその途中、遮るように瀬川が大きくバットを振る。
素人でもわかる、いい当たりを感じさせる音がして、ボールが飛んだ。
呆然とその行方を見守る選手たちの頭上を通り越して、どこまでも伸びていくボールに、走り始めていた瀬川は盛大にガッツポーズを作った。
シャッターが切られるカシャッという音を何度も響かせながら、満面の笑顔でホームを目指す瀬川をレンズで捉え、追いかける。
確か今日は……野球部に行くと言っていたのを小耳に挟んだ。
スポーツ万能な瀬川は、特定の部活には所属せず、応援を要請されるたびに色んな運動部を飛び回っている。
グラウンドに散らばる同じユニフォームを着た生徒達の中で、一際楽しそうにバットを振る瀬川を探し当てると、早速ピントを合わせる。
丁度打席が回ってきたらしく、瀬川がバッターボックスに立った。
しばらくの沈黙の後、大きく振りかぶったピッチャーが放ったボールが、キャッチャーの元へと真っ直ぐ向かうその途中、遮るように瀬川が大きくバットを振る。
素人でもわかる、いい当たりを感じさせる音がして、ボールが飛んだ。
呆然とその行方を見守る選手たちの頭上を通り越して、どこまでも伸びていくボールに、走り始めていた瀬川は盛大にガッツポーズを作った。
シャッターが切られるカシャッという音を何度も響かせながら、満面の笑顔でホームを目指す瀬川をレンズで捉え、追いかける。