姉妹ものがたり
“鼻にクリーム”慎也の言葉に、近くに置いてあった自分の鞄を引き寄せて、中から愛用の手鏡を取り出す。
覗き込んだ鏡の中の自分は、鼻の頭に薄ピンク色のクリームを乗っけていた。
「そういうわけだから、それ拭いてから続きよろしく」
一体何個目かもわからないシュークリームを箱から取り出し、美味しそうに頬張る慎也の姿に、遂に皐月の怒りが爆発した。
「慎也、こらぁああああ!!!!」
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