もしも君を愛すなら……。
瞬きもせず、俺達は見詰めあった。


「佳穂」


そう俺が呼ぶと、佳穂は目の縁に涙をためて、駆け寄ってきた。


俺の腕の中に、飛び込んできた。


俺はそれを受け止めて、強く、抱き締める。


肩を震わせて、嗚咽を堪えている佳穂に、俺は言う。


「お帰り、佳穂」
< 121 / 127 >

この作品をシェア

pagetop