もしも君を愛すなら……。
ワスレナグサ
       涙が、出た。


    突然突き付けられた現実に、
       足がすくんだ。


       怖かった。


    どうしようもない恐怖に、


     押し潰されそうだった。


      窒息しそうだった。


        けれど、


       そんな私に、
    貴方は生きる希望をくれた。


    名前も知らなかった貴方に、


     私は恋をしたんだ。


   "貴方に覚えていて欲しかった"


    誰かの記憶に残れるのなら、
      貴方が良かった。


   そして我が儘を許されるのなら、


       もう一度、


    貴方の笑顔が見たかった。


       もう一度、


    貴方の隣で、笑いたかった。




        ―ワスレナグサ―
            私を忘れないで


















   
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