あの夏に僕がここへ来た理由
始まり




しばらく無言の二人だった。

ひまわりは、とりあえずもう一度ベンチに腰かけて横目で海人を観察してみた。
下を向いているが明らかに顔は笑っている。

ひまわりは背筋がゾッとした。

すぐにこの場所から退散した方がいいのかもしれない。


ひまわりは外に目をやり雨が上がりつつあるのを確かめると、隣に座っている海人に軽くお辞儀をした。



「私はこれで・・・」



すると急に海人は立ち上がりすがるような目でひまわりにこう聞いた。



「すみません、一つだけ質問させて下さい」



「あ、はい・・・」



「今は西暦何年ですか?」




「え?・・・」









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