初恋の彼が、割と重度のフェチ持ちでした
幸せの時間
お店へ入ると、柊ちゃんは女性ものの売り場へまっすぐに歩いていき、しばらく辺りを見回すと、

「とりあえずこれとこれとこれ、履いてみて」

と、すごい速さで靴を持ってきた。


行動の早さに驚きつつも、私は柊ちゃんの手にあるかわいい靴たちに見とれていた。

ウッドデザインのラフ感のあるヒールサンダルに、エナメル素材で上品なチャンキーヒール、細ストラップの厚底サンダル。どの靴も捨てがたいほどかわいい。


とりあえず全部履いてみるけど、どれも履き心地もいいし、本当に悩んでしまう。


「柊ちゃんのおすすめは?」

私が聞くと、柊ちゃんもうーん、と悩むけど。


「どれもいいけど、なずながそのスカートと合わせて履くならチャンキーヒールかな。せっかくキレイな足出してるんだから、もっとキレイに見せたいじゃん。チャンキーヒールだと足もとにボリュームも出るから、足のシルエットがスリムに見えるんだよ」

「ほぅ……」

「それになずな、ヒールは普段履かないからちょっとニガテだろ? 足も疲れやすいみたいだし。チャンキーヒールなら、ヒールだけど安定感があるから長時間歩きやすいし」

「うん」

デザインだけじゃなくて、私のこともいろいろ考えて選んでくれたんだ、ということに気づき、胸がきゅんとなって、幸せを感じる。


「色も、なずなの好きな色だろ? この間、撮影が終わったあと、こういう感じの色のリボンのこと、かわいいって言ってたもんな」
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