管理人は今日も憂鬱(イケメン上司と幽霊住人の皆さん)
駐車場は


祝日明け。


「結局、パーキングの話はどうなってるんだ?」


「ああっ、忘れてました」


お昼休憩で、外で缶コーヒーを飲みながら。


辺りにひと気は少ない。煙草を吸うオジサマばかりの穴場だった。かなり臭うが。


「早く手を打たないと、遊ばせとくのもったいないぞ。税金だの維持費だって掛かるだろ」


「それはそうですね」


未だ手付かずのままだけれど、放っておいても草が生え放題になるだけだ。


下手をすれば、こちらで対応できないゴミも捨てられている可能性もある。そうなってしまうと厄介だ。


自分で手入れしなくてはいけない。そのためにわざわざ人を雇う余裕もない。


手を加えてしまえば後は何とでもなる。


「ハイツの家賃収入だけじゃ、小遣いにもならねえだろうしな。第一、赤字経営だろ」


飲み終えた缶をゴミ箱に捨て、


「業者、紹介してやろうか」


「どうしたんですか?急に」


「どうもしねえ。出て行かねえの一点張りで、役に立たないんじゃ悪いなと思っただけだ」


意外と、いい人なのか??



< 49 / 91 >

この作品をシェア

pagetop