管理人は今日も憂鬱(イケメン上司と幽霊住人の皆さん)
もうひとり


気が付くと、自分の病室で横になっていた絢。


ガバッ!!と飛び起きるが、


「いてて…」


と頭を押さえる。なんだかあちこち痛い。


「ほらまた!!無茶してこの子は」


母が抑え、ベッドに戻す。


「もう、大丈夫ですよ」


崇雲が傍らで微笑む。


「お父様!?どうしてここに!?」


「息子と嫁の心配をして飛んできました」


「えっ!?いつの間にそんな話になってるの!?」


驚く母。


「えっ??いや、それは」


赤くなって口ごもる絢。


「もう大丈夫です。後のことは、お願いしますよ」


絢の頭を優しく撫でると、深々と一礼し、帰っていった。



< 77 / 91 >

この作品をシェア

pagetop