翼をください
隣の席に腰を落とす翼。
「翼……」
ゆっくり私の方を向いた翼は、少し複雑そうな表情をしていた。
「私……諦めないよ。納得だってできてない」
そう言うと、
「……ごめんね?」
そう寂しそうに微笑んで、また前を向いた。
心に痛みが走ったけど、諦めないよ。
なんで寂しそうに微笑むの?
「今日、一緒に帰ろうね!」
前を向いている翼にそう声をかけて、私もすぐに前を向いた。
翼が私の方を見ているような気がして、断られないように、先生の話しに集中してるようなフリをした。