翼をください
「あんなやつ、やめとけ」
その言葉を言う怜は、どこか辛そうだった。
その言葉には唯も驚いているようだった。
「なんでいきなりこんなことになっちゃうのか、分かんないよ!」
「俺も分かんねぇよ!」
しばらく流れた静かな空気の後、唯が口を開いた。
「怜……何か知ってるの?」
唯がそう聞いた時、怜は視線を反らした。
「何も知らねぇ」
そう言いながら。
その時、私は思ったんだ。
怜は、何か知っている。