翼をください
日が暮れて、星が顔を出す。
まるで天に近づいていくように。
丘の頂上が見えた時、何故か足がピタリと止まってしまった。
「柚?」
早く丘からの景色と星を見たい。
そう思うのに……
あの丘まで行ったら何かが終わってしまうような気がして、足が前に進まなかった。
「柚、行こうか」
私は、コクンと頷いた。
ゆっくり、さっきよりもゆっくり。
そんな私に合わせてくれる翼が、愛しくて仕方がない。
丘の頂上に着いた時、私は翼に寄り添った。