誠狼異聞―斎藤一、闇夜に駆けよ―
「何が起こるか、わからないな。生きていると、何でも起こってしまう。嫌なこと、苦しいこと、どうしようもないこと、いろいろ」
「おいおい、どうした? 斎藤でも不安か? そりゃまあ、そうか。仕方ねえよな。
近藤さんたちが俺らを放任しておくはずもない。いつ襲撃が来るかわからなくて、おちおち寝てもいられねえ。
だけどさ、俺はやっぱり、伊東さんの言うことが正しいと思うんだ。
それに、伊東さんみたいに、はっきりした理想を持ってれば、剣を人に向けなけりゃならないときも自分を信じて行ける。そうだろ?」