双姫 IV 番外編
紘にぃは私が退学になった事が
余程悲しかったのか
「俺も辞める!」なんて言い出した。
『紘にぃは辞めないで。
実喜姉達が居るんでしょ?』
「う〜〜……。」
『中学生活楽しんでね。』
渋る紘にぃを玄関で見送るのが日課になった。
でも、私は神崎 朱音。
養子として引き取られたとしても令嬢。
学歴はどうしても必要だった。
『……ハァ…さて、やりますか。』
だから、苦手なパソコンと睨めっこをして
学歴を得ようと考えた。