「君へ」 ~一冊から始まる物語~


私は毎日まるで戦地へとでも行くような重い足どりで登校する。

いや、私にとっては戦地と言うより地獄かもしれない。

現に今、下駄箱と向き合ってるだけで悪寒がする。


「人殺し」
「地獄に落ちろ」
「死ね」


もう4年間も見ているこの文字たちは慣れているはずなのに吐き気が襲って来る。

この文字達は私の至るところに存在している。


机、椅子、教科書、ノート、上靴。


目に入るものは何でも。




でも私はくじけない。負けないって誓ったから...

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