マルチな彼女に首ったけ!
☆秋川ひとみ side
今日の惣菜ノルマは大体こなしたし、そろそろ昼休憩入ろうかな、と辺りを見渡す。
「あ……。」
店舗の中に篠原さんの後ろ姿が見えた。
昨日は楽しかったな、と思う。
誰かと食事するのがこんなに楽しい事だなんて、一人時間が長すぎて忘れていた。
実家に帰れば父母や兄夫婦、甥姪もいてにぎやかだけど。
でも、もう実家はたまに帰るってだけの家で、私のずっと住み続ける家ではなくなっている。
私の知らない家具が増えていたり、子供の頃から使っていた物が古くなって処分されていたり。
仕方の無い事だけど、どんどん、知らない空間になりつつある。
その分、私は今の部屋に馴染んで、この町が住み心地良くなっていて。
寂しいけど、私の居場所はここなんだな、と思う。
寂しいなんて思っていなかったけど、篠原さんとの時間が楽しくて、寂しさを実感してしまって。
ああ、又一緒にいたいな、なんて思って。
そう思ったら、足が勝手に駐車場に向かってた。
もう、いないかも知れないのに。
「あ……。」
店舗の中に篠原さんの後ろ姿が見えた。
昨日は楽しかったな、と思う。
誰かと食事するのがこんなに楽しい事だなんて、一人時間が長すぎて忘れていた。
実家に帰れば父母や兄夫婦、甥姪もいてにぎやかだけど。
でも、もう実家はたまに帰るってだけの家で、私のずっと住み続ける家ではなくなっている。
私の知らない家具が増えていたり、子供の頃から使っていた物が古くなって処分されていたり。
仕方の無い事だけど、どんどん、知らない空間になりつつある。
その分、私は今の部屋に馴染んで、この町が住み心地良くなっていて。
寂しいけど、私の居場所はここなんだな、と思う。
寂しいなんて思っていなかったけど、篠原さんとの時間が楽しくて、寂しさを実感してしまって。
ああ、又一緒にいたいな、なんて思って。
そう思ったら、足が勝手に駐車場に向かってた。
もう、いないかも知れないのに。