はじまりはミステイク



「でも面白い展開じゃん。藤山って年下でしょ?」


「うん。しかもなんか可愛げがあるようでないっていうか!つかみどころが本当分かんない」


昨日の藤山を思い出して藤山トークをスタートさせる。


「どんな子かあとで見に行きたいな」


「いやいいよ。また会った時にでもこの人だよって言うから」


「あのー、あまりいます?」


すると、どこからか聞き覚えのある声と呼び名。私はすぐさま声の出処へ目を向けた。目が合った相手は……


「あ。あまり」


藤山だ!


「ん?あまり?まりりんのこと見てるよ、あの男子」


「うん。アイツが藤山」


「ふーん。外見は合格ね。てか、まりりんのこと呼んでるじゃん。行きなよ」


何の用だ!?私はすたこらと藤山の元へダッシュした。


「何で教室まで来たの!?」


「来られるとマズイことでもあんの?」


「変な注目浴びるじゃんっ」


「そう?誰も気にしてないよ」


サラッと言う藤山。



< 12 / 246 >

この作品をシェア

pagetop