はじまりはミステイク
結局、何のために電話をして、何のために窓を開けたのかも分からない。
だけど、変だ。
藤山と話をした。それだけで胸がいっぱいだ。
「やめろやめろーっ、こんなの変!」
次の日。
「一華ちゃん!藤山見た?」
「見てないけど。って、仲直りしたの?」
登校して教室に入るなり、友人の姿を見て話しかけた私。
「仲直りも何も、事態はより悪化したんじゃないかなって思う」
「昨日何があったの?」
一華ちゃんへ昨日の夜の出来事を話す。
「ふーん。なんだ、仲直りしたんだね。よかったよかった」
「よかないよー。家まで来てると期待させておいて、実は仕返しでしたーなんてずるい!卑怯!」
もう、あの時のドキドキを返して。
「でもさ、それは藤山も同じなんじゃない?」
「え?どういうこと?」
一華ちゃんが席に着きながら話す。私もすぐさま近くのイスへ腰を下ろした。