記憶の中で生きる君へ、この空に誓う
ーキィィ……
青空を見上げていると、長年の錆びが原因で軋む音が背後で聞こえた。
誰かが入って来たのだろう。
だけど、今の私には、ここから動く気力が無かった。
ー化け物。
そんなの、言われ慣れてるくせに。
どうして今さら、傷ついたりしてるの。
ただ、あの日……源先輩と話した7、8分の時間は、私の「誰かに聞いてほしい」という願いを叶えた。
その誰かが、源先輩だった。
ーザッ、ザッ。
近づく足音、そして……「やっと、会えた」という声。
私は、ゆっくりと振り返ると、そこには……。