記憶の中で生きる君へ、この空に誓う



私、高塚 静月(たかつか しづき)は、高校2年生の17歳。


色素が薄く、髪は地毛で栗色のボブ、やっかいなのが私の瞳なのだけれど……。


ブラウンの中に、エメラルドグリーンが混じったオッドアイ。


この変な″瞳″と、変な″力″のおかげで、私は見事に学校で気味悪がられている。


物心つく頃から、私は触れたモノの記憶と感情を読み取る事が出来た。


そうだな……例えるなら、セピア色の映画を見ているような、ノイズの入ったラジオを聞くような感覚。


想いが強かったりすれば、映像も音も、真っ直ぐに届く。


でも、感情の方は、複雑で、ほとんどがハッキリとは読み取れないのだけれど……。








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