圭哉くんは俺様且つ暴君。


なんて、突っ込みながらも…そんな時間を幸せだって思ってしまっていた。


そして、


「はぁ〜、緊張する。」


「ただ飯食うだけだろうが。」



ついに、夢の時間は終わりを迎え…これから圭哉くんの両親とディナー。


目の前にはやっぱり、高級そうなお店があって、自分の格好を上から下まで眺めてから首を振った。



「無理無理!こんな格好じゃこんな店入れない!!!」


もっとフォーマルな服装じゃなきゃ…だ、ダメだって!!



「うるせぇな、それでいい。早く入れ。」


「け、圭哉くん!」



勝手にドアを開けて入って行ってしまった圭哉くんの後を、全然 納得出来ないまま追いかければ


やっぱり、フォーマルまで行かなくてもセミフォーマルな人たちが店内をごった返している。



「ご予約はされてましたか?」


「あぁ、藤崎だ。」


「藤崎様!…お待ちしておりました。2階に個室をご用意しておりますので、ご案内致します。どうぞ。」



店員らしき人が話しかけてきた…と思ったら


なんか、圭哉くんはいつも通り偉そうだし、2階に個室とか聞こえた??


…何、やっぱりすごい人なの?藤崎家って何なの?



怖い。会いたくない。
ご両親に偽彼女だってバレたら、学校にいれなくなるんじゃ…


ギャーーーーやだよぉ〜!!
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