圭哉くんは俺様且つ暴君。
9☆*。

♡もう知らねぇ、好きにしろ。




────────────────




「は?」



「…だから、もう偽恋人やめたい。」




翌日、昼休み。
いつものように圭哉くんにお弁当を届ける。


多分、これが最後のお弁当になるだろう。



偽恋人をやめたい…そんな私の提案に不機嫌オーラをガンガン放出してくる圭哉くんは



「却下。」



私の申し出を受け入れてくれない。



「…なんで?」


「お前がいなくなったら、また大量に俺にうぜぇ女どもが群がるだろうが。」



…躊躇うことなく述べられた却下の理由。
嘘でも、寂しいとか…傍にいろ…とか言ってよ。


最後くらい。




「他に偽恋人作りなよ。
圭哉様なら、朝飯前でしょ?」



仮にも、あんたのこと好きだって言ってる女の子に、こんなこと言わせないでよ。


ほんっと、デリカシーに欠ける。
あ、聞かなかったことにするんだっけ?


いいけどね、もう偽恋人も終わりだもん。圭哉くんと私は本当に他人になる。



私の告白なんて水に流してくれて構わない。
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