圭哉くんは俺様且つ暴君。

そんな思いから、チラチラ後ろを振り向く私に軽い舌打ちをした圭哉くんは


「沢田(修)!そのごみ、捨ててこい。少しは人の役に立て。」


………暴君ぶりを発揮する。



「け、圭哉くん…!」


「いいんだよ、俺の女に手出した罰だろ。…にしては、軽いな。」


「〜〜〜っ」


真顔でさらっと、そういう事言っちゃうもん?しかも、それが全部 演技だって分かってる今、それでも尚 ときめいてる自分が恥ずかしいんですけど。


かぁぁあ/////

と、下を向いたままの私に


「あ?ついに頭のネジ全部ぶっ飛んだか?」


何も分かってない男が1人。


「…もぅ、圭哉くんって…」

「俺がなんだよ。」


「…な、何でもない!」


歩いていた足を止め、私へと視線を注ぐ圭哉くんに、また何も言えなくなってしまう。

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