君は僕の光
モデルになって、わずか3回目の撮影のときだった。



私の隣に置いてあった照明器具が急に倒れてきて、私の顔に直撃した。



その時のことはあんまり覚えてない。


でも、自分の顔を触ったら、手のひらが真っ赤になったのだけは覚えてる。



それが、モデルとして最後のお仕事になった。



命に別状はないけど、右の頬にできた傷は消えないらしい。



そこのスタジオからは治療費と慰謝料をかなりもらったらしいけど、もちろん雑誌の専属モデルはクビ。



それどころか、再びモデルを目指すことすらできなくなった。



学校のみんなは、私を影で笑う。


いままで関わったことのないような子でさえ、私の顔を見ると、気味悪がって近づかなくなった。


彼氏は、私の顔を見た途端、態度を一変させて、もう口を聞いてくれることはなかった。




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