君は僕の光
「…つらくないの?」

「え?」

「目が見えなくて…つらくないの?」


蛍は私の顔をじーっと見た。



…あ、さすがに失礼なこと言っちゃった…。




「ご、ごめんなさ…」

「つらくないよ?」


私の言葉を遮り、蛍はニッコリ笑った。



「…え?」

「だってさ、目で見えるものだけが全てじゃないでしょ?俺は耳で聴けるし、手で触れる。肌で感じられる。幸せだよ」



…!


なぜか蛍のその前向きな言葉が、私の胸に突き刺さる。



なんとも言えない、苦しい気持ちになった。



「10年くらい前に目がほとんど見えなくなったんだけどね、それまでは普通に見えてた。だから、この向日葵畑は小さい頃見たのと変わらないと思う。きっと変わらず綺麗なんだろうな」



蛍が向日葵畑を見渡す。


まるで、見えてるみたい。



なんだか、すごく自分が小さく感じた。
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