君は僕の光
………………



「ひかり!ひかり!」


誰かが呼んでる。


目を開けると…



「…蛍……?」


やっぱり蛍だ。


私の顔を覗き込んでる。

蛍はホッとした顔をした。


私はゆっくり体を起こす。



辺りを見渡すと、薄暗くなりかけている。


どうやら蛍を待ってる途中にベンチで眠ってしまったようだ。


「…私だって、よく分かったね」


目が見えないのに、寝てるのがなんで私だって分かったんだろ。

蛍は笑った。


「この帽子のシルエットは絶対ひかりだって思って」


私がかぶる帽子を指差した。



私はゆっくりと、帽子を脱いだ。


「ひかり…?」

蛍は私の隣に座った。


帽子を脱いだのが分かったのか、不思議そうな顔をしている。
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