愛されたい、だけなのに



「じゃあ、そろそろ新しい家に行きましょうか。とりあえず、荷物はそれだけでいいか?」

「あ、はい」

そう言うと、手に持っていた荷物を柳先生が持ってくれた。


「あ・・・」

「もう遅いし、夕飯は弁当でもいいか?」

「・・・」

「櫻井?」


「え・・・あ、はい」

「コンビニも上手いけど、久しぶりに牛丼もいいよなぁ・・・って、女子高生は牛丼イヤか」


少し前を歩く柳先生の後ろ姿。


私はこれから、この人と一緒に暮らす。




最初は目も合わせるのもイヤだったのに、そんな私を受け止めてくれて、居場所のなくなった私に居場所を与えてくれた。


まだ言葉にして言えないけどー・・・




゙ありがとう ゙





そしてー・・・




゙よろしくお願いします ゙
















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