僕は君に夏をあげたかった。
* * *


「………ん」


目を覚ますと、部屋が明るかった。

カーテンの隙間から、夏の日差しがハッキリと射し込んでいる。


……時計は、午前10時を回ったところ。

いつもの起床時間を考えると、完全な寝坊だ。

それほど寝ても身体はだるく、かすかに頭痛もする。

昨日の祭りの疲れがとれていないのだろう。

……色々なことがあったから。


「……よいしょっ…と」


本当ならもっと寝ていたいけど、そういうわけにもいかない。

おじいちゃんに悪いし、それに何より

……佐久良くんとは、今日を最後にしばらく会えなくなるのだから。




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