なくした時間にいてくれた
気のせいか来たときよりも緑の量が増えているように感じた。


「明日は入学式だね」

「うん」

「俺たちも夢を叶えて、花実ちゃんに報告しよう」

「うん、がんばろうね」


花実の友だちに言ったことは自分自身にも向けて言ったことだ。叶えられると信じて、夢に向かって歩いていく。

いつでも花実が応援してくれている。

どんな時も見守ってくれている。

それに一人ではない。

同じように夢を叶えようとがんばる仲間がいる。

祐介くんはもちろん、知奈もがんばっている。花実の友だちもみんながんばろうと心に決めている。

同じようにがんばっている人がいると、それが励みになって自分もがんばれる。

辛いことがあっても立ち直れると信じて、一歩を踏み出す。


「祐介くん」

「ん?」

「いつもありがとう。これからもよろしくね」

「こちらこそよろしく」


舞い散る桜の中で、彼の手をしっかりと握った。

これからずっと並んで歩いていけることを願って。



*おわり*
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