空から雨が降る日。【完】


「おはようございます」

エレベーターに乗り、事務所がある階で降りる。

事務所に入って自分の席に着き、鞄からパソコンや資料などを置き席に着いた。

確か、今日は会議がなかったから―…と机に置いてあったスケジュール張を見ながら今日することを確認する。

「あ、私お手洗い行ってくる」

目の前の席の優子が朝礼まであと3分というところで席を立つ。

「遅れないようにねー」

手を振り、事務所から出ていく優子を見守る。

そして目をスケジュール張へ移し変えた時、肩をポンっと叩かれたのに気づいた。

「…?」

だれ?というようにゆっくりと振り向く。

「あっ…」

そこにいたのは、上司だった。


―――――…


――…


「すみません、昨日は突然お休み頂いてしまって…」

無事に優子も朝礼には間に合って、朝礼が終わる。
私がする仕事まではまだ時間があるため、上司に呼び出され自動販売機がある部屋へ来ていた。

「あぁ、全然。それより大丈夫?」

上司はそういうとガタンと音を立てて買ったココアを私に渡してくれる。

「あ、ありがとうございます。…大丈夫です」

そのココアを受け取ってカシャンと開ける。

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