空から雨が降る日。【完】
『…は?』
その元気そうな姿に茫然とする。
いや、意味わかんない。
なんなの、なんなの、なんなの。
『雫ちゃん、ごめんねえ。びっくりさせて』
おばさんが私の背中に手を擦ってくれて声をかけてくる。
『だから聞きなさいって言ったでしょう』
後ろから追いかけてきたお母さんも、声をかけてくる。
言葉が、でない。
話を聞け?
そんなこと言われたって、無理に決まってる。
だって空雨だよ?
大好きな、大切な人のことだよ?
そんなの―…