好きな人の弟を、利用した

見たくない物を見てしまった

「……は~、お腹いっぱい!」

「ええ……」

お店を出て、お腹をさする。

デザートに、ショートケーキを2つも食べれば、それはお腹いっぱいにもなる。

だって、美味しかったんだもん。

「……じゃあ、帰ろっか」

「はい……」

時刻は22時。

街は良い感じにクリスマスのイルミネーションが施され、すれ違う人達はカップルばかり。

みんな、それはそれは幸せそうに寄り添い歩いている。

私達も、他の人から見ればカップルなんだろうか。

(カップルにしたら、ちょっとよそよそしい二人だよね……)

フッ……と、自分で思って鼻で笑った。
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