好きな人の弟を、利用した
今はもう前髪で隠れてしまっているその素顔。

本当にそっくりだった。

声だって似てるし、確かに性格なんて我慢すれば……。


私は、ゴクッ……と喉を鳴らし、気が付いたら━━


「いいよ、付き合っても」


と返事をしていた。


私はこの時、悪魔に魂を売ったのだ━━。
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