Those who met those lost(失ったもの、出会ったもの)

帰らない娘


その日の夜も
杏は、帰って来なかった。

圭吾と尚子は、
警察に捜索願いを出して
自分達もわかる範囲で探した。

翌朝は、杏の会社の課長さんに
圭吾は、電話で事情を話し
しばらく、休職扱いにして
もらうことにした。

その夜に、杏の友人だと言う
女の子が尋ねてきた。
会社の子らしい。

彼女は、中井 優愛ちゃん
と、言った。

尚子は、少し知って
いたらしいが、
二人とも詳しい話を聞いて
優愛ちゃん、貴晃君、干菜の事で
杏は、かなり追い込まれていたと
わかった。

私は、貴晃君の事
姉の干菜の事を
優愛ちゃんに聞かせた。

優愛ちゃんは、
かなりショックを受けて
泣いていた。

優愛ちゃんは、
「この数日、かなり杏の様子が
おかしかった」
と、言って

「何かあったら
いつでも連絡下さい」
と、言って帰っていった。

優愛は、その夜
川崎からの電話のとき
杏の今日の話をした。

川崎も
びっくりしていたのと
心配していた。

圭吾と尚子
優愛と圭
信吾と陵の6人は、
まんじりともしない
一夜を迎えた。

それからも、杏の消息は
わからずに、ひと月、ふた月を
過ぎていった。

圭吾は、杏を退職扱いに
してもらった。

これ以上、会社に迷惑をかけれないと
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