Those who met those lost(失ったもの、出会ったもの)

**どんどん好きになる


圭さんは、お休みの時は、
色んな所に連れて行ってくれた。

動物園や水族館
テーマパークや買い物

朝、迎えにきてくれた
圭さんに
お母さんは、
挨拶をしていた。

圭さんも
「正式なご挨拶もせずに
申し訳ありません。
私は、杏さんと同じ会社の
営業課に勤めています
川崎 圭と、もうします。」
母は、
「また、見えてください。
娘をよろしくお願いします。」
と、言った。


お姉ちゃんからも
冷やかされる日々だったが
圭さんは、本当に
大切にしてくれた。

今日は、海に行き
海斗さんの所で食事をした。

海斗さんは、
私達が、付き合うようになった
と、言うと
自分の事のように喜んでくれた。

「杏ちゃん、圭は本当にいいやつ
だから、頼むね。」
「はい、こちらこそ
よろしくお願いします。」
と、言うと
「杏、海斗にお世話になることは
ないからな。」
と、言うから
「嫌だね、男の嫉妬は。」
と、海斗さん。

「本当に仲良しですよね。」
と、言うと
「「どこが。」」
と、そろうから、またまた
可笑しかった。

海斗さんの所を出ると
圭さんが、左手を差し出すから
その手に自分の手を重ねた。

そのまま、手をつないで
ゆっくり歩いた。

すると、圭さんは立ち止まり
私をソッと抱き締めて
「杏、好きだ、どんどん
好きになっていく。
怖いくらいだ。」
「私も、圭さんが好きです。」
と、言うと
圭さんは、私の顎を持ち上げ
ソッとキスをした。

そして、何度も啄むように
触れては、離れてを
繰り返し
私を抱き締めてくれた。
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