春、さくら、君を想うナミダ。[完]
1月の終わりに、各教科のテストが行われた。
しんと静まりかえっている教室。
シャーペンで文字を書く音、時計の秒針の音だけが耳に届く。
問題の答えを考えていると、
どこからか消しゴムがあたしの足元に転がってきた。
それを拾おうと、イスを後ろに引くと、
先生が前から歩いてくる。
「麦田、先生が拾うから」
「あ……はい」
あたしは小さな声で返事をして、テストの続きにとりかかる。
先生は、あたしの机の横でしゃがみ込むと、
消しゴムを拾い静かに呟いた。
「なんだ、これは?」