春、さくら、君を想うナミダ。[完]
「イエーーーイ!ゴールっ」
嘘つきだ……。
足遅いって言ったのに。
彼は、ものすごく足が速かった。
「ハァ、ハァ……」
あたしは息を切らして、その場にしゃがみ込んだ。
「大丈夫か?さくらっ」
イタズラっぽく笑う彼は、あたしの肩に手を置いた。
「嘘つき~」
「アハハッ……ごめん、ごめん」
だけど、彼の笑顔を見ていると、
嘘をつかれても不思議と怒る気にならない。
「お願いひとつ聞けばいいの?」
「あとで言うよ」
「どんなお願いなの?」
「あとでっ」