メガネ男子と同居中
【葵 side】
もう誰も信じられない。
中学の頃、そう感じた僕は、誰とも深く関わらないように徹底した。
どんなに長い年月一緒にいても、信頼関係なんて結局のところ築かれていなくて。
どんなに綺麗に見える女の子も。
友だち想いに見える男友達も。
信じられる人も信じてくれる人もいない。
それから、僕は何もかもを変えた。
クラスの人気グループから孤立して、ずっと机にかじりついて勉強した。
勉強は裏切らない。
必ず、1つの正解がある。
高校に入っても、そんな自分を貫いた。
でも。
水谷さんに出会って、自分の中の何かが変わってきた。
どっか昔の僕に似ていて、でも全然違う。
そんな彼女のこと、初めは住む世界が違う人間だって思ってたけど。
すごく素直だった。
純粋に羨ましかった。
そして、知らない間に惹かれて、嫉妬するまでになっていた。
だから意地悪したくなったり、ひどいことを言ったり、僕は、小学生のままで止まっている。
大人ぶって、中身はまるでガキのままだ。
好きになっていた。
水谷さんのこと。
「私が信じるよ。誰も信じなくても、私は黒瀬のこと信じる」
水谷さんは、僕を抱きしめたまま優しく、だけど力強くそういった。
もう誰も信じられない。
中学の頃、そう感じた僕は、誰とも深く関わらないように徹底した。
どんなに長い年月一緒にいても、信頼関係なんて結局のところ築かれていなくて。
どんなに綺麗に見える女の子も。
友だち想いに見える男友達も。
信じられる人も信じてくれる人もいない。
それから、僕は何もかもを変えた。
クラスの人気グループから孤立して、ずっと机にかじりついて勉強した。
勉強は裏切らない。
必ず、1つの正解がある。
高校に入っても、そんな自分を貫いた。
でも。
水谷さんに出会って、自分の中の何かが変わってきた。
どっか昔の僕に似ていて、でも全然違う。
そんな彼女のこと、初めは住む世界が違う人間だって思ってたけど。
すごく素直だった。
純粋に羨ましかった。
そして、知らない間に惹かれて、嫉妬するまでになっていた。
だから意地悪したくなったり、ひどいことを言ったり、僕は、小学生のままで止まっている。
大人ぶって、中身はまるでガキのままだ。
好きになっていた。
水谷さんのこと。
「私が信じるよ。誰も信じなくても、私は黒瀬のこと信じる」
水谷さんは、僕を抱きしめたまま優しく、だけど力強くそういった。