真夜中のアリス
「意味わかんない。だけど嫌いじゃないよ、あんたのこと。なかなかおもろいしさ。」
苦笑の表情を浮かべながら、ウサギの手を取り一歩前に踏み出す。
「まだ全ては話せないけれど、僕はずっと君を待っていたんだ。
…俺は君をずっと愛しているよ」
ウサギもそれに続いて一歩前へ。口にされた言葉に驚愕し戸惑いながらも続いてあたしも歩き出す。その物言い、柔らかさ、タイミング…どれをとっても睦言を語る時の朱鳥くんの姿と重なっていたから。
「ウ、ウサギのくせに口説こうだなんて百年早いですー」
「あはは。あ、アリス、門をくぐったら晴れて入国だからね」
開かれたゲート。高らかにそして誇り高く始まりを告げるファンファーレ。
だけど、本当の始まりはここからだったみたいだ。