天神学園の問題児再来

最悪は、いつだって突然舞い降りる

禿鷲再訪

今朝も天神学園は騒々しい。

あちらこちらで生徒の騒ぐ声が聞こえ、それを瑠璃が、鬼龍が、ヴラドが一喝する声。

これで授業中だというのだから信じられない。

学び舎とはかくあるべきではない、だがそれがいい。

いつもの天神学園の、日常の姿。

「うんざりだぜ」

小さく溜息をつきながら、龍鷺郎は頬杖をついて窓の外を見る。

騒々しいのは嫌いだ。

なのに天神地区は、どこに行っても騒々しい。

教室に入っても仲間達が喧しいし、放課後寄り道しても龍娘達の店『龍虎軒』が喧しい、そして鴉丸のお城に帰れば遊里が喧しい。

どこで落ち着いて寛ぐ事が出来るのか。

…しかし悪くない。

悪くないと思っている自分が、また悪くない。