天神学園の問題児再来
「それで、わざわざこちらまでおいでになったご用件は?主人なら道場で龍馬君の稽古を見ていますけど…」

「うむ、今日はそういった用向きではないアル」

鬼龍は少し声を潜める。

「ウチのドラ息子が、天神学園に通っているのは知っているアルか?」

「真太郎君ですか?ええ、龍馬君や紫陽花から聞いています」

「なら話は早い」

鬼龍は、人差し指と中指で挟んだメモを、ピッ、と秋桜に渡した。

「これは…?」

「何だかんだ言っても」

鬼龍は頬を掻く。

「私も人の親という事アル」

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