天神学園の問題児再来
強い風を少しの間でも受けなくていいというのは、随分と楽になるものだ。

龍鷺郎の背中に隠れ、休息をとる紗雪とほむら。

「なかなか頼りになるね、紗雪ちゃんの彼氏は」

「彼氏っ?」

紗雪がギョッとする。

「彼氏ではないのじゃ!妾の伴侶はこんな薄らデカイ男ではない!」

「ご、ごめんなさいっ、こんなウドを彼氏だなんて言ってっ」

「ウ、ウドとは何じゃ、口が過ぎるぞほむら先輩!」

「ご、ごめんなさいっ、総身に知恵が回らない大男でも、悪く言ったら駄目だよねっ、紗雪ちゃんの想い人だからっ」

「お、想い人ではないのじゃ!」

噛み合っているようで噛み合っていない2人の会話。

(吹きさらしにしてやるか…)

密かにそんな事を思う龍鷺郎。

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