俺様上司に、跪いて愛を乞え

第1章 その上司、俺様なゆえ

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「おまえは、何度言ったら、わかるんだよっ！」

デスクの前で、必死に頭を下げる部下を前に、

「同じ間違いばかりをくり返すとか、本気で頭ワルいんじゃないのか…おまえは！」

部長が、手にした資料の束をデスクに打ちつける。

「ほーら…また、始まった。新藤（しんどう)部長の俺様攻撃…！」

隣の席から、同僚の相川　恵利（あいかわ　えり)が、声をひそめて囁いてきた。

「恵利ってば、そんなこと言わないであげてよ…」

「でもさぁ、まゆ。あれじゃ、あの新人君、また辞めちゃいそうだと思わない？」

言う恵利に、そうかも…と、思う。

見れば、今年入ってまだ数ヶ月の新人の彼は、すっかり涙目になっていた。